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★ 石鎚山登山記録(その3)

5)弥山と天狗岳

 三の鎖を登り切ると、石鎚神社頂上社の前の狭い平地にたどり着きました。時刻は11時3分。ロー プウェイを降りて から2時間50分余り。途中でいっぱい休みながら登ったわりには、ほぼ標準的な所要時間で登ることができました。
 左手に進むと、頂上の広場です。三の鎖を登らずに迂回路をたどると、頂上社の向こう側を回って広場に至る形になりま す。そちら側には山頂小屋もあります が、現在は建て替え中で使えません。小型の建設機械も動いており、ヘリコプターで機材を荷下ろしするための仮設のデッキ も設けられていたりします。
 広場や頂上社の石段ではすでに多くの人が休息していて、弁当を食べている人もいます。でも、なによりも目に付くのは、 すぐ東側にそびえる天狗岳の勇姿で す。

 右側(南西側)の傾斜と比べ、左側(北東側)の垂直に切り立った岸壁が見事です。
 この天狗岳が標高1982mで、西日本最高峰になります。頂上社のあるいわゆる山頂は弥山と呼ば れ、地図には標高点はありませんが、1974mと言われ ています。
 鳥取にいたときに大山に登りましたが、あちらも三角点のある山頂は弥山と呼ばれ、最高峰は剣が峰 でした。

 大山の場合、弥山から剣が峰に向かう切り立った尾根道の崩壊が年々進み、通行止めでは無いものの、通行自粛措置がとら れています。それに比べると、石鎚 山では多くの人が天狗岳にチャレンジしています。

 広場からの降り口が最初の難関で、こんな岩場になっています。降り口の最初には短い鎖も設けら れているくらいです。
 ここを降りると尾根道が始まりますが、その部分の右側が大きくえぐれており、断崖になっていま す。写真で言うと、ピンク色のズボンをはいた女性の左下方 向にあたります。このため、この場所からは下の大きな岩を右(男性がいる方)を回るのが正解です。

 尾根道はやがて岩場となり、滑らないようにそろそろと進むと、天狗岳の頂上に着きます。頂上を示す標識などはなく、小 さな「王子」が祀られています。

 後ろの小さな祠が「王子」で、登山道には36か所の王子が祀られています。右下に見える箱は賽 銭箱です。
 「王子」とは菩薩の一族だということですが、登山道に設けられているのは、道しるべを兼ねている のでしょう。熊野詣の旧街道に祀られている九十九王子も 有名です。
 ごらんの通りの好天で、とても気持ちが良かったです。
 

 ガイドブックによると、条件が良ければ北は大山、西は阿蘇山まで見えるとあります。大山なら姿形をよく知っているの で、頑張って探しましたが、遠くは霞 んでおり、無理でした。しかし、しまなみ海道の来島海峡大橋は見つかりました。
 天狗岳から弥山のほうを見るとこんな感じです。手前の岩場の向こうに見えるピークが弥山です。

 写真に見えるとおり、弥山の混雑に比べると天狗岳は空いており、岩場に寝そべってひなたぼっこしている人もいま す。辻本たちも、 存分に西日本最高地点を堪能しました。
 ゆっくりしたあと弥山に戻ると、弁当を広げる小学生の団体で大にぎわいでした。辻本たちもビールで乾杯し、昼食。 登山に備えて朝食は少なめにしていたの で、おいしかったです。
 食後もゆっくりして、周辺の山の名前を確認しようとしました。東側に特徴的な姿を見せているのが「瓶ヶ森」 (1897m)。こちら側に「氷見二千石原」 と呼ばれる広い笹原が広がっており、どこからでもすぐわかります。なのに写真は取り忘れです。
 一方、西側の眺望は下の通りです。

 正面の山が「二ノ森」(1929m)。その名の通り、このあたりでは石鎚山に次いで二番目に高い山で、一等三角 点があります。そ のすぐ右側が「鞍瀬ノ頭」。標高点はありませんが地形図からは1880mくらいです。その右側少し低いピークが、全 山が笹に覆われた「堂ヶ森」 (1689m)です。頂上に反射板が設けられており、目立つ山です。面河ダムの湖畔からはすぐ近くに見えます。

5)下山

 さて、名残惜しいですが、登ったからには下山しないといけません。ゆっくり休憩したあと、13時 1分から下山を始 めました。山頂と天狗岳に2時間近くいたことになります。
 小学生の団体が下山を始めたため、その前に降りることにしました。迂回路をたどります。体力も回復しており、楽々と下 ります。迂回路は崖に鉄の桟橋を設 けたような個所が多く、雨の日や凍結した日には、迂回路といえども転落の危険がありそうです。
 二の鎖の下では、多くの登山者が土小屋方面へ別れていきました。成就に向かう道は空いており、ペースもはかどります。 登りでは1時間かかった夜明峠まで 山頂から30分余り。小休止して前社が森まで約10分。ここで飲み物が尽きていたので、補給することにしました。
 先に登りのところでも書きましたが、「力水」というのが売っていて150円。これは普通のわき水らしいです。ポカリス エットやウーロン茶は250mlの 缶が400円。非常に高いですが、ここはヘリコプターで運ぶわけではなく、人が担いで運んで来るのだと思うと、仕方ない のでしょう。ということでウーロン 茶を水筒に補給しました。
 小屋のベンチで小休止して、成就社を目指します。長い木の階段が続きます。良くこんなところを登ってきたなぁ、という のが実感でした。そして八丁から登 りにかかります。これが意外とこたえました。文字通り最後の難関です。往路の登りに比べるとたいしたことは無いのです が、身体が疲れているためにすぐ息が 切れてしまいます。何度も小休止を繰り返して、やっと成就社にたどり着いたのは14時50分でした。
 大休止して、広場のはずれから下界の眺望を楽しみました。また社殿の横から山頂を望み、感慨にふけりました。ロープ ウェイに向かう道では、「ナンマイ ダー」と唱えながら登る白装束の信者さんの団体とすれ違いました。麓から登ってきたロープウェイも信者さんで満員。すで に時刻は16時近く。この人たちは 成就社で一泊してから、山頂を目指すのでしょうか。ロープウェイも臨時便が出ており、15:48発に乗車。駐車場の横を 流れる加茂川の清流に足を浸し、同 行者と登山の無事終了を喜びました。

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