スイス鉄道の旅
2002.08公開

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港 の見える街から
(辻本のホームページ)




氷河急行(Glacier Express)

(その1)



(Zermattへ向け、Stalden-Saasからラックレール区間を登り始める 氷河急行)

★スイスで一番の有名列車

 氷河急行、あるいは氷河特急は、パック旅行でも定番になっており、その知名度は飛び抜けて高いと 思います。ほとん どのガイドブックには項目を立てて紹介されているはずです。車で回ることを前提に書かれているミシュランのグリーンガイ ドにも、巻末のおまけのような所に 少しだけ載っており、「威厳のあるアルプスの中、219の橋と91のトンネルを通る、7時間30分の忘れがたい旅」(英 語版の直訳)と書かれています。
 DFBFOの ページで書いたとおり、列車名のもとになったローヌ氷河は見えなくなったものの、沿線の風景はやっぱり美しいです。
 7月24日の14:06、Oberwald(オーバーヴァルト)駅から乗車して、ローヌ川に沿って下っていきました。 対岸は上の左のような風景が展開。 観光列車だけあって、たびたび沿線風景のガイド放送があります。ドイツ語、フランス語と英語の3か国語です。右の写真の ように、ローヌ川は氷河が溶けたミ ルク色です。線路を支える石造りの路盤が、この路線の歴史の古さを物語っています。

 氷河急行の「ウリ」はパノラマカー。屋根の部分までガラスがはいっています。境目の桟の部分に は座席指定を示すカー ドがささっています。

 さすがに氷河急行のような観光列車は、ほとんどの座席が予約されていました。

★鉄道ファン以外は苦痛かも

 さて、これほど有名なために、この列車には大勢の旅行者が乗っています。パック旅行の日程を見て いると、 Zermatt(ツェルマット)からSt.Moritz(サンモリッツ)まで、あるいは逆コースでも、全区間を乗り通す ことが多いようです。しかし、鉄道 ファン以外の人にとっては、全区間の乗車はかなりの苦痛をともなうのではないでしょうか。
 というのは、かなり窮屈だからです。

 パノラマカーは1等車ですが、座席は写真のように4人がけです。氷河急行が走るRhB、FO、 BVZの3社ともレー ルの幅はちょうど1000mm。欧州の標準である1435mmより狭いのはもちろん、日本の在来線 の1067mmより狭いのです。

 さらに座席は向かい合わせ型で、間に広い固定式のテーブルがあります。
 このため、通路側ならいいですが、窓側に座って、通路側に他人が座っていた場合、トイレに立ったりするのはかなり不便 です。通路もかなり狭いです。
 ちなみにパノラマカーは座席は12列、つまり定員は48人。これに対して2等車は、テーブルがなくなるかわりに14列 となり、定員は56人です。また、 パノラマではない1等車もあり、こちらは4人がけ6列と2人がけ6列の定員36人。これが一番ゆったりかもしれません。
 氷河急行の公式ページの中にある、プレスリリースには、 「1等車の座席は、 パノラマカーより広い」とはっきり書かれています。(2004.01.09 追記)

 さらに眺望を優先したパノラマカーには、窓にカーテンがありません。太陽が出ている場合は、まぶしさと暑さを覚 悟する必要があり ます。(ヨーロッパの人たちは一般的に太陽光線が乏しいためか、カーテンがついている列車でも、あまり閉めないよう です)。大きな窓のおかげで通路側でも 十分な眺望が得られるため、氷河急行でのお勧めは、通路側の座席かもしれません。

2010年7月26日追記)2010 年7月23日に、氷河 急行がラクスとフィーシュの間で脱線し、日本人観光客が死傷する大事故がありました。「ニュースと更 新歴」に書いています。



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