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★ 猿猴橋(2024 年12月)★ (青枠の写真は、クリックすると大きい写真が開きます) 広島駅からすぐ近く、猿猴川(えんこうがわ)にかかる猿猴橋です。 日本有数の美しい橋です。個人的には日本一美しいと思います。 真冬の日没後、17時26分に超広角ズームレンズの16mmで撮影しました。 撮影場所は東詰めの下流側です。 まだ明るい16時29分に撮影したのがこちら。 欄干には橋の名前にちなみ、桃を取りあう2匹の猿の浮き彫りが見えます。 ここは旧西国街道で、広島城下の東の入り口にあたり、16世紀に橋が架けられたようです。 1926年(大正15年)3月に現在の鉄筋コンクリート橋が完成した時には、 親柱と欄干に美しい照明灯や装飾が設けられていました。 しかし戦時中の金属類回収令によって装飾はすべて取り外されました。 2014年9月17日に広島を訪れた時、上とほぼ同じ場所から撮影したのが下の写真です。 装飾がないだけでなく、欄干や親柱も別のものに作り替えられていることがわかります。 被爆に耐えた橋として、2011年には「土 木学会推奨土木遺産」に選ばれていますが、 地元住民などからは、完成当初の姿に復元したいとの運動が起きていました。 2008年には、県の技術者の家族が保存していた親柱の鷹の縮尺模型が見つかり、 完成当時の写真とともに、復元への大きな資料となりました。 そして2016年3月28日、復元された橋の渡り初め式が行われました。 これは左岸(東詰め)から見たところ、17時28分の写真です。美しいですね。 四隅の親柱には地球?の上で羽ばたく鷹の彫刻が飾られ、ランプは鷹の足元と柱の周囲の計5つ。 欄干の上には両側に4基ずつ、計8基の照明柱があり、それぞれ5つのランプが設けられています。 橋は全長62.4m、幅員8.5m。5径間の桁橋で、 この規模の橋にこれだけの装飾は、他に類を見ないのではないでしょうか。 規模は違いますが、パリの「アレクサンドル三世橋」を思わせます。 こちらはまだ明るいうち16時26分の写真です。上の夜景は50mm相当で写しましたが、 こちらは70mm相当です。あまり違わないですね。 もっと遠くから望遠効果を出したかったのですが、車道の真ん中から写す必要があり、断念しました。 明るいと親柱の装飾の様子がよくわかります。 こちらは右岸側から、広い道路を隔てて写しました。望遠ズームレンズの128mm相当です。 幹線道路で車が途切れないため、なかなかうまく撮れませんでした。 トップに掲げた写真のもう少し下流側から見たのが上の写真です。22mm相当です。 右側に以前の親柱が保存されています。 こちらは上流側、駅前大橋の歩道から撮りました。背後の荒神橋を路面電車が渡っています。 こちらは17時35分ごろの夜景です。上の写真より少し右手から撮影しています。 川面に映る照明が美しいです。やっぱり荒神橋を路面電車が渡っています。 こちらは左岸側の某所から見下ろしました。明るいうちの撮影です。 人も車も頻繁に通る橋ですが、時々このように無人になります。 橋の上で婚礼 写真の前撮りをしている人たちもいました。 17時過ぎに明かりが灯りました。またそれほど暗くはありません。 両岸の橋のたもとには、橋を説明するいくつもの解説板やモニュメントが設置されています。 訪問してすぐ、まずこれらを撮影しました。 右岸の上流側には、「猿猴橋復元の会」によって2015年3月26日に建てられたモニュメントがあります。 モニュメントの足元 にある解説板には、復元へ の経緯と、寄付に応じた住民や企業の名が記されています。 なお説明板には「鷲」と書かれていますが、完成直後の資料では「鷹」とされており、 現在では「鷹」で統一されているようです。 上の左の写真、親柱の左側に見える説明板がこちらです。 この解説板は復元完成後に設置されたようで、簡潔明瞭に橋と西国街道のことがわかります。 ここには「鷹」と書かれており、親柱の両側が阿吽(あうん)の対になっていると説明されています。 先に説明をしっかり読んでいたら、鷹のアップも撮影できたのに、残念です。 こちらは左岸の下流側にある解説板で、猿猴橋の被爆石の保存と活用について説明してあります。 両側に見えるのが、モニュメントとして保存されている以前の親柱です。 全体像を撮影するのを忘れてしまいました。俯瞰写真の端っこに写っ ていたのがこちらです。 この日は、猿猴橋の西詰め(交差点名は猿猴橋南詰)に建つ「東横INN 広島駅前大橋南」に宿泊しました。 「猿猴橋が見える部屋に」とリクエストしたところ、1204号室になりました。 正面の茶色い細いビルがホテルで、こちらに面した12階の右端の部屋です。 写真の右端に少し見えているのが、駅前大橋です。 これが1204号室から見下ろした猿猴橋です。 18時08分の撮影で、実際の見た目はもっと暗いですが、マイナス補正をしないと明るめに写ってしまいます。 翌日の夜明け前、人気のない橋を撮影しようと思いましたが、残念ながら照明が消えていました。 5時39分の撮影で、これも実際はもっと暗いです。すでに人影が見えます。 照明は消えていますが、信号の明かりがランプに反射して、意外と美しいです。 以上で猿猴橋の紹介は終わりです。 復元の詳細などは、以下の参考資料を参照してください。
・広島県道路企画課の猿猴橋紹介ページ
・広島市にお住まいの増田裕さんのサイト「広島ぶらり散歩」にある猿猴橋紹介のページ 工事中の写真なども載っています。市内の他の橋もいっぱい紹介されていて、素晴らしいです。 ・土木学会「道路の改良」第8巻第5号掲載 小坂登「新装成れる廣島市の東西兩橋」 ・中国新聞2008年6月17日「猿猴橋親柱復元へ貴重な資料」 (ウィキペディアによるアーカイ ブ) ・まちづくり・生涯学習情報誌「らしっく」2018年3月号 「猿猴橋復元の会」を紹介 ・「広報ひろしま市民と市政」2016年3月15日号「再び羽 ばたく吉祥の鷹」 (ウィ キペディアによるアーカイブ) ・中国新聞2016年3月11日「華麗なタカ像 猿猴橋に再び 28日記念の催し」(ヒロシマ平和メ ディアセンター) 「橋が好き」へ戻る |