|
本来はキーボードの上部に機種名がプリントされているはずなのに、なぜかこのマシンにはなかった。
上の写真は底の文字です。
購入時・68LC040/33MHz
メモリ12MB
HDD320MB
現在 ・メモリ32MB
|
96年の2月、それまでの本社内勤から、大津での外回りへと転勤が決まり、モバイルマシンが必要になりました。(もっとも、当時はまだ「モバイル」の言葉は一般的ではありませんでしたが……)
PowerPCを搭載したDuo2300cが前年の暮れに出ていましたが、予算も限られていたし、主な用途はテキスト処理なので、中古の280cに狙いを定めました。そして、引っ越し間際の2月24日、「20万円以内で並んでいたら即、買いだ」との決意で日本橋へ出かけました。
すると、こちらの思惑を見透かしたように、19万7420円の値札をつけたこいつが並んでいたのです。付属品はACアダプタとモデムケーブル、それにシステムCD。外見はそれほど悪くなかったので、すぐ購入しました。同時に別の店で、NewerのSCSI
MicroDockと、SCGIケーブルも購入。こいつがないと、システムのインストールが大変面倒になるからです。
ちなみにこのSCGIケーブルは、通常モードとSCGIモードの切り替えスイッチ付き。通常モードでは外付けのCD-ROMドライブをつないでソフトをインストールし、SCGIモードでは自宅のQuadra700、後には7600に直結してバックアップやファイルの転送と、大変役に立ちました。
もともと280cは94年5月に登場したマシンであり、買った時点ですでに1年9か月が経っていましたが、それ以来、Lombardに引き継ぐ99年9月まで、ほとんど毎日、仕事のパートナーとして活躍してくれました。
280cの美点は、そのTFT液晶の美しさでした。発色も表面の仕上げも、2300cより優れているとの意見が多いようです。それに、280cから2300cへのアップグレードサービスがあったのですが、ネットの掲示板などでは、「2300cにしても、あまり速くなった気がしない」との声も多く、自分の選択に自信を持ったものでした。
14400bpsですが、モデムも内蔵しており、インターネットもすぐ楽しめました。ただメモリが12MBではさすがに苦しく、RAM
Doublerを購入。その後、28MBのメモリを購入し、直付けの4MBとあわせて32MBにすることで、ずいぶん快適になりました。
欠点はぺなぺなのキーボードでした。こればっかりはどうしようもなく、タイピングに音を出すようにするTappyTypeというコントロールパネルを入れ、動作にメリハリをつけた感じにしてごまかしました。
280cは歴代のPowerBookの中でも、人気の高いマシンです。熱心なファンの活動は「Duo-Zone 最強のDuoを創る会」を見ればわかります。ちなみに辻本も会員(No.76)なんです。
酷使したため、後ろの回転式の脚はガタがきているし、ボディのあちこちにサインペンのインクの汚れが目立つけれど、大きなハードトラブルもなく、本当に長年の活躍に感謝したい気持ちです。