Steiner ロッキー 8x24

シュタイナーというメーカーは、
ツアイスに勤めていた技術者が独立して始めたそうです。
ボディーはマクロロンという独特の樹脂を使っているため軽く、
軍隊での使用を前提にした防水、防塵、対ショック性能がウリです。
そのために、ピント合わせはセンターフォーカスではなく、すべて左右独立式でした。
(メーカーでは、20m以上はピント合わせ不要の、「シュタイナー・オートフォーカス」と説明。)
そのため、手を出さずにいたのですが、
銀座の松島眼鏡店で、シュタイナー初のセンターフォーカス式を買いました。。
ちょうど東京に出張中だった1995年の11月のことです。

たぶん10月にも東京に行ったので、その時に並んでいるのを見つけて、気になっていました。
定価は5万2000円と高かったのですが、
松島眼鏡のおじさんが「安くするから」と言ってくれました。
税込みで4万4000円。今考えると、それでも高いのですが、
出張中で、手持ちのお金があったことと、
銀座で値引きしてもらえるとは思っていなかったので、
ふらふらと購入してしまいました。

当時は、まだカタログにも掲載されておらず、
シュタイナーの中では異端児のような扱いでした。
(現在は、より大口径の「ロッキーS」も出ています。)
それでも、シュタイナーの正規品に付属してるミニチュア双眼鏡のキーホルダーが付いていました。
ちなみに、シュタイナーの単眼鏡にはついていなかったのです。

スペックとしては、8x20や、10x25に比べて少し明るいことと、
軍用の完全防水ではないものの、いちおう生活防水になっていることが特徴です。
特筆できるのは、最短合焦距離が1.5mと、短いことでしょう。
大きさは、ツアイスのポケットグラス10x25と比べると、
長さはほぼ同じですが、50g重くなっています。
ケースは中国製の本革のがっしりしたもので、すこしかさばります。
ストラップは立派なものが付いていましたが、
このサイズには大げさなので、ユニスコープに付いていたものと交換しました。

ところで、松島眼鏡店は、双眼鏡ファンにとっての聖地の一つです。
ツアイスやスワロフスキー、ライカといった高級双眼鏡がならんでいます。
双眼鏡売り場は二階にあるため、いつ行ってもお客はまばらです。
それでも、「今日は見るだけです」と言っても、嫌な顔をせずに、
ショーウインドーを開けて、展示品をのぞかせてもらえます。
いつも二階の窓から、斜め向かいの松屋デパートの入り口をのぞいていました。

いつかは、スワロフスキーのポケットタイプの限定品が並んでおり、
すすめられて心が動いたのですが、踏みとどまりました。
欲しいものがいっぱいで、困ってしまうのが難点です。
松島眼鏡店については、ねぎやんさんのページにも詳しいレポートがあります。
ぜひ、気軽に立ち寄ることをお薦めします。


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