Nikon 9x30D CF

これも、Yahooのオークションで入手しました。
いつごろの製品なのか、よくわからないんですが、
ニコンの歴史を見ると
「1976年に最初のダハ型として7x26DCFと9x30DCFを発売」とあるので、
これがそうかなと思います。
いつまで売られていたのかも不明ですが、
後継機種であるエスパシオが92年の発売ですから、
それまでは売られていたのかもしれません。

 

対物レンズ側の見口はゴム製ですが、アイレリーフは普通。
エスパシオよりは短いけれど、ルック8よりは長め。12、3mmでしょうか。
ストラップは一眼レフカメラに付いているような、平たいタイプです。
ボディの左側には銘板(っていうのかな)が付いており、
このようにプリントではなくて、文字が金属の浮き彫りになっています。

全体がラバーで覆われたエスパシオと比べ、
こちらは人工皮革が張られたクラシックなスタイル。
重さも実際に量ったところ約450gで、ずしりとした存在感があります。
とはいえ、80年代中ごろに売られていたペンタックスの9x30と比べると、
一回り小さく、重さも70gほど軽くなっています。

 
並べてみるとずいぶん違います。
ペンタックスのほうが鏡胴がいやに長いように見えます。
右側の写真はソフトケースの裏側。
ボタンがついた開口部があり、
本体のストラップを外へ出せるようになっています。

実際にのぞいて、他の機種と比べてみました。
向かいのビルの壁面を見ると、
見かけ視界が60度と広めのことと、
糸巻き型の歪曲が比較的少ないことに気が付きます。
これは長所ですね。
短所としては、像のシャープさ、コントラストが少し乏しいことです。
この機種については、厳しい評価を下している人もいます。
確かに遠くの風景を見ると、もっとシャープさが欲しいと思います。
ボディのスタイルがとっても素敵なだけに、ちょっと残念です。

【追加】実家で古いカタログを探したところ、
1990年5月のカタログにはまだ掲載されていました。
「トラディショナルタイプ」の中に、
「スマートなデザインのダハプリズム式双眼鏡」と紹介されています。
定価3万5000円でソフトケース付き。
「ハードケース付きは1500円高」との注がついています。
同じタイプで12x36もあって、こちらは4万5000円。
そして12倍タイプは多層膜コートなのに、9倍はそうではないようです。
また、カタログデータでは重さは455gとなっています。
それから、アイレリーフは11.1mmでした。意外と短いです。


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