Home

▽ お城めぐり

▽日本 のあちこち
 さよなら500系 のぞみ
 苗代 桜と下呂の桜
 
日光滝めぐり
 
横浜の建築と産業遺産
 
「あ さかぜ」「さくら」
 
三 井寺の夜桜
 
坂の 町・金沢
 
石鎚山登山記録
 
海から見たしまなみ海道
 
来 島海峡大橋塔頂体験
 
ワ ンダーランド手柄山
 
灘の けんかまつりルポ
 
姫路の 地名

▽Mac のある生活

▽ 好きなもの色々

▽ リンク

▽過去の日記


 
★ 海から見たしまなみ海道(その2)

3)多々羅大橋

 11橋の中から白眉を選ぶとすれば、やはりこの多々羅大橋でしょう。なんといっても斜張橋では世 界一の橋なんです から。

 橋の規模を表す数値としては、一またぎする距離の大きさ、つまりその橋の最大「支間長」を 比べます。一般的に最大の 支間は中央部分になるので、最大支間長は「中央支間長」とも呼ばれます。(支間を径間と呼ぶこ ともあります)。
 多々羅大橋の最大支間長は890メートルで、斜張橋としてはフランスのノルマンディー橋の 856メートルを抜いて、世界一になりました。
 また主塔は基礎からの高さが220メートル、平均海面からは226メートルあり、しまなみ海 道では最も高い主塔です。

 大きいので、全景は撮影が難しいです。半分だけのこの姿でも、斜張橋独特の美しさは十分わ かると思います。
 斜張橋にはケーブルの本数が少ないタイプもあるんですが、美しいのはこの形(マルチファン形 式)ですね。

 全景はこの通り。以前、ヘリコプターで明石海峡大橋の上を飛んだときにも書いたことですが、橋というのは巨大な 人口構造物なんで すが、出来てしまうと意外と風景に馴染んでしまうものだと思います。
 多々羅大橋は当初、吊り橋として計画されましたが、吊り橋だと生口島がわのアンカレイジが不安定な山の斜面に設置 する必要があり、その後の技術の進歩も あって、世界最大の斜張橋となりました。
 全景を見るとわかりますが、890メートルの中央径間に比べて、側径間は生口島側(上の写真の右側)270メート ル、大三島側320メートルと短いた め、両端部分の橋桁は重いPC桁、それ以外は軽い鋼桁として、バランスを取っています。

4)大三島橋

 多々羅大橋が過ぎると、すぐ大三島橋が見えてきます。

 これは船の前方に近づいてくるところ。北側から撮っているので逆光です。
 大三島橋は、いかにもアーチ橋らしいアーチ橋です。

 橋をくぐって順光で見るとこんな感じ。船の航跡が鮮やかです。
 大三島橋は、しまなみ海道唯一のアーチ橋で、中央支間長は297メートル。尾道大橋をのぞくと、もっとも早く 1979年5月に完成しました。
 橋がかかるのは「鼻栗瀬戸」と呼ばれる狭い水道で、あとで述べる来島海峡とともに、瀬戸内海の難所の一つ。潮流も 速く、船の通行も多いため、海中に基礎 を建てることのないアーチ橋が選ばれたようです。
 また、トラス橋や斜張橋では、中央径間に見合った側径間が必要になり、両側の地形の改変が大きくなることも、アー チ橋が選ばれた理由になったようです。 このあたりは瀬戸内海国立公園の第二種特別地域でもあるのです。
 アーチ橋の形式としては、通路部分の位置によって上路式、中路式、下路式と分けられますが、大三島橋は中路式にな ります。しまなみ海道の11橋の中で は、けっして大きい橋ではないのですが、目立つ橋の一つです。

<< 前のページへ 次のページへ >>