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坂の町・金沢 その2
(小立野台地北側の1)

それでは兼六園の登り口、最初に紹介した兼六園下交差点から、
時計回りに小立野台地の周縁部を訪ねていきましょう。

 拡大図はこんな感じ。

 1 紺屋坂 
 2 尻垂坂 
 3 小尻谷坂
 4 八坂  
 5 木曽坂 
 6 名前不明
 7 みどり坂
 8 馬坂  
 9 名前不明
 10 名前不明


2.尻垂坂(兼六坂)
 
兼六園下交差点から兼六園の北側を通り、
台地に登る主要道路がこの「尻垂坂」です。
右側の崖の上が兼六園になります。
かつて、兼六園の石垣から水が浸みだしていたために、「汁垂坂」となり、
それが「尻垂坂」に変わったそうです。
ただし、あまり上品な名前ではないせいか、
近年は「兼六坂」と呼ばれることもあるようですが、
ちょっと安直な気もします。
現在のように広い道になったのは、大正時代で、市電を通すためでした。
このため、傾斜はそれほど強くありません。

尻垂坂の頂上近く、北側へ入る小道があり、
そこにこんなプレートがありました。
3.小尻谷坂 

尻垂坂を上り詰めると、左側に急な坂道があり、
道の脇に名前を書いた石柱があります。
ここが「八坂」です。
 hati1.jpg hati2.jpg
尻垂坂と違い、自転車で登るのは困難なくらいの急な坂道で、
脇には階段が設けられています。
右の写真は坂の途中から上を見たところです。
名前は、小立野台地へ登る八つの坂の最後の坂という意味です。
「八つ坂」と書いている本もあります。

八坂を下りると、松山寺、鶴林寺、雲龍寺などのお寺が並んでいます。
そんなお寺の横を通って「木曽坂」に向かいます。

傾斜の緩い、なんてことのない坂ですが、
その名の通り、木曽の山中のようなムードが感じられるような……。

緩い木曽坂を登り終えたあたりで、左手の丘から下りてくる道が合流します。
これが「みどり坂」です。

ここには、木曽坂や八坂のような名前を書いた石柱は建っていません。
そのかわり、石垣のなかにこんな銘板?があるのに気が付きました。

「みどり坂」という文字以外はわかりにくいですが、
昭和37年に完成したというようなことが記してあるようです。

みどり坂を上っていくと、住宅街の中の細い坂道を経て、
ふたたびお寺の多い地区に下りていくことになります。
下の写真は、ふもと側から見たところです。

八坂と同様、階段と坂のハイブリッドですが、
狭いので車は通れません。
1万分の1の地図では、完全に石段の表示になっています。

この坂道をおりてから、台地の北側に沿うように、T字路をいくつも過ぎると、
前ページで紹介した「馬坂」の下に着きます。

馬坂を上って小立野台地にあがると、
宝円寺という大きなお寺があります。
その南側は、木曽坂から続いてきた道で、
宝円寺の方へ上る坂道が二か所ありますが、
いずれも名前は不明でした。
 
左が地図の9番、右が10番の坂です。


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