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★ スイスの橋・2(2005年7月)

▽ホルツ橋 (バーデン)                   



チューリッヒから列車で約15分のバーデンは、
古くから温泉で知られた保養都市。
シーザー率いるローマ軍も、ここで温泉に入ったそうです。
(専門書には否定してありますが……)
鉄道ファンにとっては、チューリッヒとの間に、
スイス最初の鉄道が開通した地点としても有名です。

ここにホルツ橋という木造の屋根付き橋がかかっています。
上の写真でわかるとおり、
リマト川がもっとも狭くなっている地点に架けられています。
なお、この写真は上流のホッホ橋から見た風景で、
左岸に見える旧市街(逆光の夕陽で少し見にくい)は、
「スイスで最も美しい旧市街風景のひとつ」と呼ばれています。



ホルツ橋のアップはこんな感じ。
窓が両側に2つずつしかなく、橋というより小屋の感じです。
現在の橋は1810年に架けられたようです。

 

中は昼間でも薄暗く、クラシックな電灯がぽつんとぶら下がっています。
斜めの構造材が目立っています。
窓から上流側をのぞくと、右の写真のように、ホッホ橋が見えます。



ホルツ橋は観光名所でもあるので、きちんと解説板が付いています。
でもドイツ語はわかりません。今後の課題です。

▽ベルン橋(フリブール)                    



ベルンの近くにあるフリブールは大変美しい町ですが、
日本の観光客はあまり行かないようです。
蛇行するサリーヌ川の河辺に旧市街があり、
河岸段丘の上に、より新しい市街地が広がっています。
サリーヌ川を大きくまたぐツェーリンゲン橋から上流を見ると、
上の写真のような美しい風景が見られます。
右下に小さく見えるのが、屋根付きのベルン橋です。
左手には城壁や塔も見えます。



ベルン橋のアップです。
ホルツ橋とは違い、ルツェルンのカペル橋のような感じです。
ホルツ橋はワンスパンでしたが、こちらは橋脚が1つあります。



駅前にあった市街地図です。
右側の川がヘアピンカーブしている地点の上にあるのがベルン橋。
その左上がツェーリンゲン橋で、ビューポイントのマークが見えます。

▽チューリッヒの橋                       
           


チューリッヒの市街地は、
チューリッヒ湖から流れ出るリマト川の両岸に広がっています。
上の写真は飛行機からみたチューリッヒ市街地。
薄曇りだったのを無理やり補正しているので、ちょっと荒れています。
上方がチューリッヒ湖、下の大きな建物が中央駅です。
橋は湖側から、ケー橋、ミュンスター橋、ラートハウス橋、
ルドルフ・ブルン橋、ミューレ歩道橋(細くて写真では見にくい)、
バンホフ橋、ヴァルケ橋の順です。

▽ケー橋(Quai-Brucke)                        


湖からリマト川が流れ出す地点にかかる橋。
路面電車がひっきりなしに通り過ぎます。
周辺にはボートが繋留されています。
Quaiというのはフランス語で「河岸」のこと。
チューリッヒはドイツ語圏なのに、そのまま使われています。

▽ミュンスター橋(Munster-Brucke)             


写真の右手に見える大聖堂(グロスミュンスター)と、
左岸側にあるフラウミュンスターをつなぐので、この名があります。
中世には「上の橋」と呼ばれていたそうです。
左岸のたもとには騎馬像があり、
15世紀後半に活躍した市長、ハンス・ヴァルトマンです。



これは下流側のラートハウス橋から見た夜景です。
右側にフラウミュンスターが美しく見えています。
ミュンスター橋自身も白くライトアップされています。



観光客も多いところなので、親柱にしっかり解説板があります。
ドイツ語はまったく自信が無いですが、
最初の方は、
「1836-38年に、南チロルの技術者であるアロイス・ネグレッリの設計で、
チューリッヒの建築職人のヨハン・ヤコブらが建設した」とかの意味かな。
で、ネグレッリは、「スペイン・パン鉄道」と呼ばれた
チューリッヒ・バーデン間の鉄道建設や、
スエズ運河にもかかわっていたらしい。
で、最後の方は、
「ラートハウス橋に次いで、2番目の車が通れる橋」かな。
ドイツ語に堪能な方、ご教示下さい。

▽ラートハウス橋(Rathaus-Brucke)             


ミュンスター橋とともに古くからある橋で、
中世には「下の橋」と呼ばれていたようです。
右側の建物がラートハウス。市庁舎とも訳されますが、
「市参事会館」と訳している本もあります。
チューリッヒのラートハウスは13世紀には確認でき、
現在の建物は1694-98年に建築されています。

中世以来、このあたりが市の中心だったわけで、
周辺には野菜市場や魚市場が開かれていたようです。
現在はほとんど車は通らず、
橋というより、広場と呼ぶのがふさわしい状態です。
橋にはベンチが置かれ、夕涼みする人たちが大勢います。
左岸側にはヴァイン(ワイン)広場があり、
写真の左端に見えるホテルが椅子席を並べています。

▽ルドルフ・ブルン橋(RudolfBrun-Brucke)          


このあたりは少し川幅が広くなっているようです。
左岸側には市役所や警察署などの役所がならび、
観光客の姿は少なくなります。
橋はシンプルですが、欄干の意匠など、クラシックな感じです。
ここは市内を抜ける幹線道路のひとつで、車の通行が多いです。

▽ミューレ歩道橋(Muhle-Steg)               


鉄製の欄干と、板張りの路面。
ルツェルンにもこんな橋がありました。
通る人は、はるかに少ないです。



橋の中央部は広くなっていて、川を眺めるのに都合が良くなっています。

▽バンホフ橋(Bahnhof-Brucke)                  


チューリッヒ駅のすぐ東側にかかる橋で、その名も「駅橋」です。
左に見えるお城のような建物は、駅の北にある国立博物館です。
橋の後ろに見える近代的な建物は、マリオット・ホテルです。
ここもひっきりなしに路面電車が通ります。
橋の意匠としては、あまり面白みがありません。

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