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★ スイスの橋(2002年7月)

▽ウンタートゥーア橋 (ベルン)         



ユネスコの世界遺産になっているベルンの旧市街は、
蛇行するアーレ川に囲まれた段丘の上にあります。
次の地図を見れば一目瞭然ですね。



そしてベルンで一番古い橋が、上のウンタートゥーア橋。
地図では右側に2本並んでいるうち上の細いほうです。
時代が古いので、段丘を降りた水面近くに架かっています。
路面は石畳。橋のたもとには説明板もあります。



ドイツ語はわからないので責任は持てませんが、
辞書を引いて解読してみた結果、
「この場所には1255/56年にHolz橋が建設された。
現在の橋は1461年に建設が始まり、
棟梁のLudwig Hubschiの手によって1489年に完成。
1759-61年、1819-21年、1864年に改築され、
1980-82年には全面的に改築された」
と書かれています。


こちらは南側に平行して架かるニーデック橋。
新しいので大きなアーチで川をまたいでいます。

▽キルヒェンフェルト橋(ベルン)     



地図では南側の橋。写真は大聖堂のテラスからながめた風景。
この橋はベルンの風景写真によく出てきます。
航空写真で大聖堂と市街地を移すと、バックに写ることが多く、
美しい橋なので見てみたいなあと思っていました。
実際、美しい風景です。
上の写真はその魅力の一部しか伝わっていません。
大幹線道路でもあり、ちょうど赤いトラムが渡っています。



拡大するとこんな感じ。
石(コンクリート?)の橋脚に鉄骨アーチです。
エッフェル塔のように、細かいトラスが入っています。

▽コルンハウス橋(ベルン)              
           <1898年架橋。支間115m、全長382m>


で、さらに美しいのがこちらの橋。地図では北側の橋です。
キルヒェンフェルト橋が同じくらいの2つのアーチなのに対し、
こちらは大きな中央アーチと両側の小さいアーチからなります。
橋脚は路面の上へ付きだして親柱となっています。
こちらのほうが手が込んだ意匠となっています。
やはりトラムが走る幹線道路です。
ちょっと調べてみると19世紀末に完成した橋です。



橋の下をのぞくと、小さな吊り橋(?)が架かっています。
こちらも古そうですが、時間がなくて近くへ行けませんでした。


今回の旅行は鉄道がメインなので、
橋については資料がそろっていません。
そのため、あまり詳しい説明が書けません。


▽カペル橋(ルツェルン)                  
              <1333年or1367年架橋。長さ約200m>



ヨーロッパ最古の木造の橋として知られているのがこの橋。
長さは200mくらい。架橋の年代については諸説あります。
(ルツェルンの観光局のページには、14世紀としか書いてません。)
立派な屋根付き橋で、ルツェルンのシンボルになっています。
観光客もいっぱい通っています。
中央、左岸寄りの上流側にある大きな八角形の塔は、
「水の塔」と呼ばれる給水塔で、今は土産店になってました。
1993年に右岸側の大半が火事で焼失しましたが、
翌年に再建されています。
再建部分は木材が新しいので、見てわかります。
手前の人道橋も、パリのポンデザール風で美しいです。


(追加・2005年7月)

ところで、この橋で不思議なのは、
どうして川に対して斜めに架けられているのかということ。
架橋技術が進んだごく近年は別として、
ほとんどの橋は最短距離ですむように、
流れに対して直角に架けるはず。
なのにこの橋は、古い絵図を見ても、やはり斜めになっています。
単に川の両岸を結ぶ、という以上の理由があったのでしょう。


中央で斜めになっている長い橋がカペル橋です。

それと、アクセントになっている「水の塔」ですが、
橋とのバランスはどう考えても大きすぎます。
はっきり言ってあんまり美しくない。
高さ34mもあって、塔が目立ちすぎ。
観光局のページを見ると、
塔は1300年くらいに市の城壁の一部として出来たとあって、
橋より古いみたい。

ということを読んだ上で、もう一度橋の説明を読むと、
橋も市の防壁の一部として造られたとなっている。
これが斜めになっている原因のようです。


▽シュプロイヤー橋(ルツェルン)           
           <1408年架橋>



へそ曲がりの辻本としては、
カペル橋より、こちらのほうが気に入りました。
上の地図では左のほうの「く」の字型の橋です。
こちらは架橋年代がはっきりしているようです。
カペル橋と同様、木造の屋根付き橋ですが、小規模です。



右岸側は、岸辺の部分が後年に作られていて
コンクリートの橋脚や鉄の手すりが目立っています。
内部には、カペル橋と同様に絵が描かれています。
観光局のページによると、
1626年から35年にかけて、Kaspar Meglingerの手により、
「死の舞踏(ダンス)」と呼ばれる67枚が描かれたそうです。

 

またこの橋の場所は、川の右岸側半分ほどがせき止められていて、
昔はここに水車が回っていたようです。
今も堰ができており、事実上川幅は半分になっています。
このため、最初の写真でわかるとおり、流れは急です。


▽悪魔の橋(アンデルマット)              



Andermattは「アルプスの十字路」と呼ばれる交通の要衝です。
東西には「氷河急行」が走るフルカ・オーバーアルプ鉄道が、
クール、サンモリッツ方面とヴァレー地方を結び、
南北にはチューリッヒとイタリア・ミラノを結ぶ幹線、
サン・ゴタルドトンネルが町の直下300mを貫いています。

そしてトンネルの北側の入り口にあるゲシェネン駅とアンデルマット駅を
フルカ・オーバーアルプ鉄道の支線が結んでいます。
その支線を走る列車内から見たのが上の写真。
列車もすぐトンネルに吸い込まれます。

ここはシェレネン渓谷と呼ばれる難所で、
伝説によると、ウーリ州の議員たちが橋を架ける場所に困り、
誰かが「悪魔に橋を架けさせろ」と怒鳴ったところ、
悪魔が出てきて、
「最初に通る者を犠牲に差し出すなら架けてやろう」と言い、
翌日ちゃんと橋が架かっていた。
それで誰が犠牲になるのかと悩んでいたら、頭のいい議員がいて、
雄山羊を連れてきて橋を渡らせたそうです。

上の写真で下にあるのが悪魔の橋。
上は現代の自動車道で、
トンネルの入り口の左側が少し赤く汚れたように見えるのは、
そこに山羊を襲う悪魔の絵が描かれているようです。



別アングルのこの写真だと、なんとか絵がわかります。
観光名所になっているのか、車が止まっています。
橋の上を歩いている人もいます。
アンデルマットから歩いても30分くらいで来れるようです。

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