BassCamera 6x15

Yahooのオークションで入手しました。
クラシックなコンパクトポロ型で、ピント合わせは左右独立式。

左側ボディには「BassCameraCo」というメーカー名(?)と、
「6x15 DeLuxe」の文字がレンズ型の中に刻まれ、シリアルナンバーが入っています。
右側には「DBK」「OKK」という意味不明の略称(?)と、
「Field 8.5」という実視界、それに「COATED」の文字が入っています。

オークションの出品者は、
「戦後の占領期間中の製品ではないか」と書いていましたが、
「Made in Ocupied Japan」ではなく、「Made in Japan」と刻まれており、
1951年の独立回復後の製品ではないかと思われます。
いずれにせよ、古い製品です。

しかし、左側のピントリングに少しガタつきがある程度で、
外観もレンズも大変きれいな状態です。
小さくても、おもっちゃっぽい感じはまったくせず、
精密感あふれる作りです。
のぞいてみたところ、約2m程度までピントが合うため、
ミュージアムスコープ的に使われていたのかもしれません。
左右独立式のピント合わせは、確かに不便ですが、
そのために、機構が簡単になり、コンパクトさを優先させた結果なのでしょう。


コンパクトさが自慢のニコン・ミクロンと並べるとこんな感じ。
対物レンズの口径も同じなんですが、
さすがにミクロンのほうが小さく見えます。
BassCameraという会社のことは何もわからないので、
これから調べてみたいと思います。

【追加】この双眼鏡は、岡谷光学の製品ではないかと思います。
ビクセンの「博物館」ページに、岡谷光学のM型双眼鏡が掲載されていて、
それが、これとそっくりなんです。
あちらは、対物レンズ移動式のセンターフォーカスで、
本体の表示もきちんと「OKAYA optic」と書かれていますが、
全体のフォルムはまったく同じです。
また、6x15のサイズのほか、
「Field 8.5 Coated」という書き方も同じです。
そう思うと、「OKK」というのも「岡谷・光学・株式会社」かなと思えてきます。
こちらはIFであり、シリアル番号も若いので、
より古いタイプなのでしょうか。

【さらに追加】その後、ツアイス・イエナのTELEATERを知り、
この形はTELEATERのコピーだとわかりました。
たぶん、いろんな会社が真似をして作っていたのでしょう。
で、TELEATERは、しっかりセンターフォーカスですが、
機構が複雑になるので、そこはIFで簡略化する、というわけ。
だから、岡谷光学ではなく、やっぱり別の会社でしょう。



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