OLYMPUS XA4 macro QD 

XAシリーズの末弟ですが、最もマニアックなカメラとも言えます。
特徴はその名の通り、30センチまでの近接撮影が可能だったことと、
他の兄弟の35ミリレンズと違い、28ミリの広角レンズを搭載していることです。

今でこそ、30センチまで寄れるコンパクトカメラは珍しくないですが、
当時はこれだけでウリになる機能だったのです。
そして面白いのが、ピントの合わせ方。
XA4は距離計内蔵ではなく、目測式でピントを合わせます。
しかし、Rollei35のところでも触れたように、
近距離撮影になるほど、ピント合わせはシビアになります。
このため、XA4はストラップに工夫を凝らし、距離計代わりに使えるようになっています。
つまり、ストラップをそのまま下に垂らすと、この時がちょうど30センチ、
また、ストラップは途中まで伸びるようになっており、伸ばすと50センチでした。

また、近接撮影でストロボを使うと、光が強すぎるため、
XA4には「マクロフラッシュアダプター」が付いていました。
上の写真に見えるのがそれで、
ストロボ発光部を白いプラスチック板で覆うことで光を和らげ、
さらに側面に鏡をつけて、光が被写体のほうへ集まるように工夫しています。

XAシリーズの違いを簡単にまとめてみました。
表のほか、新しいXA3とXA4は裏ぶたのクオーツデートと
イージーローディング機構が備わっています。
外観の違いとしては、レンズバリア部分の膨らみで、
XAとXA4が中央部に直線を持つ長円形なのに対し、
他の3機種は、直線部のない卵形となっています。

XA
XA2
XA1
XA3 QD
XA4 macroQD

レンズ

35mmF2.8

35mmF3.5

35mmF4

35mmF3.5

28mmF3.5

露出調整

絞り優先AE

プログラムAE

プログラムAE

プログラムAE

プログラムAE

シャッター速度

10秒-1/500秒

2秒-1/750秒

2秒-1/750秒

2秒-1/750秒

ピント調節

二重像合致式

3点ゾーン式

固定焦点

3点ゾーン式

目測式

発売年月

1979年5月

1980年6月

1982年10月

1985年4月

1985年4月

発売時本体価格

35,800円

27,800円

23,800円

35,000円

39,500円


XAの説明
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