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★ 長浜の「赤橋」(2002年3月)

 
愛媛県を代表する川である肱川の河口にかかるこの橋は、
正式名称は長浜大橋です。
しかし、地元ではその姿から「赤橋」と呼んで親しんでいます。

橋の一部が動いて船を通す可動橋には、三種類あります。
ひとつは橋桁が跳ね上がる「跳開橋」で、赤橋はこのタイプです。
(バスキュール式ともいいます。)
二つ目は橋桁が旋回する「旋回橋」、
三つ目はエレベータのように上下に動く「昇開橋」です。
また跳開橋には、
東京の勝鬨橋のように逆ハの字型に開く橋もありますが、
赤橋は片方だけが跳ね上がります。

長浜は明治以降、港町として発展しました。
上流から筏流しや川船で運ばれた木材や木蝋などの特産品を
積み出す港として、かつては大阪などと結ぶ定期航路もありました。

そして1935年(昭和10年)、待望の長浜大橋が完成しました。
現役の道路可動橋では日本最古となります。
全長226m、幅5.5mで、7径間からなり、
右岸側2径間と左岸側3径間が
支間長37.5mのポニー型ワーレントラス。
右岸から3径間目が可動部分で、支間長15.6m、
可動桁の長さは18mです。

 
可動桁の重さは約54トンで、
これをスムーズに動かすために、
橋の上に約82トンの「カウンターウェイト」が付いています。
また右側に見える入り口の付いた白い部屋が、
開閉のための操作室です。
長浜町の公式ホームページの表紙には、
赤橋が開閉する様子がアニメーションで表示されています。
これを見ると動作がよくわかります。

1977年には、より河口近くに新長浜大橋が完成し、
撤去するべきだとの議論も出たそうですが、
地元の強い熱意で保存が決まり、生活道路として利用されています。
第二次大戦中には米軍機の機銃掃射を受け、
その痕が今も残っています。
1998年には国の登録有形文化財となり、
近年、赤い塗装の塗り替えも行われたようです。
右岸側のたもとには、上の写真のような説明板もあります。



 
最近は川を運行する船もほとんどないため、
開閉する機会は減ったのですが、
観光の目玉であることと、保存、点検のため、
定期的に開閉しています。(日曜の午後1時からか?)

今回訪れたのは土曜日だったのですが、
どこかの団体が見学に来ていたらしく、
開閉シーンを見ることができました。

開閉の合図は「森の音楽家」のメロディーです。
橋の上には遮断機のような「進入禁止」のバーが渡され、
歩行者や車は手前でのんびりと待っています。
可動桁は90度まで上昇しますが、そこまで約200秒。
上がりきったところで、急いで河原のほうへ走れば、
開閉部の様子がよくわかったのに、
おもわず、ゆっくり上下する桁に見とれてしまいました。



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