YASHICA ELECTRO35 MC

1960年代の終わりから70年代にかけて、
一世を風靡した感のあったエレクトロ35シリーズの中の、最小機種です。

初代のエレクトロ35は1966年に発売され、
「ロウソク1本の明かりで写せる」とのコピーで話題になりました。
重さ770gで、今から見ると非常に大きなカメラでしたが、
正面に誇らしげに付けられた原子核の周りを電子が回っているマークは、
いかにも新しい時代を感じさせる格好良さでした。

その後、1975年まで改良が続けられ、
最終型の35GXは、今見てもなかなか存在感があります。
一方、70年にはやや小型の35CCが発売され、
72年により一層小型化されたのが、このMCです。
辻本が持っているのは翌73年発売のブラックタイプです。

エレクトロシリーズについては、
「ホゴノプロフィス」というページの「魅惑のエレクトロルーム」が詳しいです。

小型化の代償として、他のエレクトロシリーズに共通する
二重像合致式のファインダーは省かれ、
3点ゾーンマークのついた目測式となっています。
またレンズもF2.8と、他と比べると少し暗くなっています。
それでも、幅103mm、高さ68mm、奥行き53mm、重さ380gと、
現在のカメラと比べても遜色のない小ささは、何よりの魅力です。

残念ながら、電子部分は正常に機能しておらず、
修理を試みましたが、直りませんでした。
かわいいカメラだけに残念です。

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