Minolta Uniomat 

辻本が物心ついたとき、父親が使っていたカメラです。
小学生くらいになると、家族旅行で時々写させてもらいました。
そんな、思い出のカメラです。
実家のどこかにまだ残っているのかどうかはわかりませんが、
カメラを集めだした頃、中古カメラ店に並んでいるのを見て、思わず買ってしまいました。

露出の決定は独特です。
軍艦部の窓にローライ35風の追針式露出計が付いています。
前面向かって左側についているのがセレンを使った露出計の受光部です。
明るさに応じて針がふれ、もう一本の針をそれに重ねるわけですが、
その針を動かすのは絞りダイヤルでもシャッタースピードダイヤルでもなく、
鏡筒部の根本にある太いダイアルひとつだけです。
これで、絞りとシャッタースピードがある一定の組み合わせで変化します。
つまり、プログラムAEを手動で行うようなものです。
まさにAEが登場する前夜らしい機構だと思います。

重さは710gと、現代の一眼レフ並にずしりと重く、
立派な革のハードケースが付いています。
ライカやコンタックスのような超高級機ではなくても、
カメラが普通の家庭にとって立派な耐久消費財だった時代。
そんな時代と、父親の思い出を感じさせるカメラです。

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