Agfa OPTIMA 1035 sensor

これは、ドイツ製の大変ユニークなカメラです。
ボディーはプラスチック製で非常にコンパクトで、
不似合いなほど大きなファインダーと、赤いシャッターボタンが目立っています。
このシャッターボタンが名前の後ろについている「センサーシャッターボタン」で、
メカニカルなボタンと、オリンパスXAのような電磁レリーズの中間のような存在です。

シャッター速度は15秒から1000分の1秒と、
このクラスにしては非常に範囲の広いものです。
惜しまれるのは、このシャッター速度がマニュアルで選べるのではなく、
プログラムAE方式が採用されていることでしょう。
レンズは40mmF2.8と当時の標準クラスですが、
ピント合わせは3点式ゾーンフォーカスです。

外観以上にユニークな点は、
巻き上げと巻き戻しをおなじひとつのレバーで担当するということでしょう。
シャッターボタンの隣にある「R」と書かれたボタンを押し込むと、
カメラの内部でギアが切り替わり、
それまでの巻き上げレバーが巻き戻しレバーに変身します。
これは、やってみると大変おもしろい経験です。
でも、冷静に見ると、クランク式の巻き戻しレバーに比べて、
使い易いとは言い難いものです。
でも、いかにも、自分が信じた道を進むという
ドイツっぽい感じがして、微笑ましく思えてきます。

兄弟カメラとして、
シャッター速度の上限が500分の1までの「535」や、
レンズがF3.5となった「335」がありました。
大沢商会が輸入、販売していましたが、
マイナーなカメラであったことは確かです。

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