Pentax SMC 9x30CF
これも、Yahooのオークションで入手しました。
出品者は取扱説明書を残しておられたので、
少しはスペックが判明しています。
取説の最後が保証書になっていて、
1986年8月8日に、新宿駅西口のヨドバシカメラで購入されています。
ニコンの9x30DCFと同じく、
重厚感のあるクラシックタイプ。
でもニコンより一回り大きいです。
取説によるとシリーズとして、
口径21mmが7倍、8倍、9倍の3機種、
口径30mmに8倍と9倍の2機種あり、
この9x30は最大機種だったようです。
もっとも小さい7x21でも、重さが350gあるところは、
時代を感じさせます。
とはいえ、この程度の重さは、不快なものではなく、
重厚感、精密感を感じさせてくれます。
ただ、この品は保存があまり良くなかったようで、
左側の対物レンズにカビが増殖しています。
のぞいてみると、両目で見ていると、それほど気にはならないのですが、
左目だけで見ると、視界がぼんやりと曇ってしまいます。
レンズはマルチコートされていて、緑色の反射が見えます。
取説の最初にマルチコートについての説明が書かれています。
「レンズの解像力は抜群で、旭光学の世界的発明のひとつ、
SMC(多層膜コーティング)を施してありますので、
曇りのときでも、周辺まで明るく、すばらしいシャープな像を
キャッチすることができます。
またアサヒペンタックス双眼鏡は、紫外線をシャープカットしますから、
広い視野を紫外線からあなたの眼を守りながら見ることができ、
また長時間使用しても疲れません。」
外見上の特徴は、ピントリング(転輪)が対物レンズ側にあること。
辻本は手前にある方が好きです。
またこの機種は、経年変化のためか、
すこしピントリングの動きが固いようです。
レンズのカビの除去と会わせて、
いつかオーバーホールに出してやろうと思います。
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