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Rollei 35と35S


★ゾナー装備のローライ35S

 ということで、ローライ35の兄弟がやってきました。上の写真の左側、ローライ35Sです。
 35Sが誕生したのは1974年。別のページで書いたように、71年に生産がシンガポールに移ってからのことです。このため、ローライ35のレンズ「テッサー」には、ツアイス製とライセンスを受けたローライ製があるのですが、「ゾナー」はすべてローライ製となります。
 レンズをみると「Sonnar」はあっても「Carl Zeiss」はありません。代わりに「Rollei-HFT」という赤い文字。
 これはローライ独特の高密度銀蒸着レンズコーティング、High-Fidelity-Transferが施されているという意味です。黒と銀のカメラの中で、この文字は非常に目立っています。
 また右側の7桁の数字は、カメラのシリアルナンバーです。
 レンズの明るさはテッサーより半絞り分明るいF2.8。この40mmでF2.8というゾナーのスペックは、日本の高級コンパクトカメラの元祖であるCONTAX Tでも使われ、そのままT2にも引き継がれました。

 テッサーとゾナーの描写の違いは、詳しい方におまかせしましょう。例えば、ネコカメさんのこのページ。テッサーの「鋭」に対して、ゾナーは「艶」。なるほどと感心します。

★太くて短い?ゾナー

 最初の写真を見比べると、両方のレンズの鏡胴の太さは同じです(キャップは共通)。しかしレンズ(前玉)だけの大きさを見ると左側のゾナーの方が、右側のテッサーより大きいことが分かります。
 鏡胴を引き出してみると、長さの違いもはっきりします。左のゾナーが明らかに短いです。カメラ全体のバランスを単純に見ると、ゾナーの方が格好良く見えます。
 鏡胴の太さは同じですが、フィルターは共用できません。ネジの切ってある位置が違うからです。
 この35Sにはキャップが付いていなかったので、代わりにUVフィルターを買いました。
 ローライ純正はネットでは数千円の値が付きますが、これは日本製の逆輸入品で1500円。奈良の加藤写真商会で購入しました。ここはローライの中古品がたくさん並んでいます。
 また細かい違いですが、35の距離表示は上がメートル表示、下(裏側)がフィート表示となっています(逆のもあるそうです)が、35Sは上側に両方が並んで表示されています。mは白数字、ftは赤数字となっています。

★ファインダーの違い

 さて最初の写真で、ファインダーの違いが分かったでしょうか。これは35と35Sの違いというよりは、ドイツ製とシンガポール製の違いです。35のページにも書きましたが、ドイツ時代は0.75倍(0.8倍説もあり)だったファインダー倍率は、71年以降は0.6倍(0.62倍)になってしまいます。
 アップにしてみました。左が35S、右が35。左の方が「奥目」になった感じがします。
 接眼レンズ側から見ても違いが分かります。右の35の方が広々としています。また35の方はブライトフレームがはっきりと見えています。35Sの方は、下側のフレームがわずかに見えるくらいです。
 ただ、のぞいた感じは、この写真ほどの違いはわかりません。0.6倍の35Sでも、最近のコンパクトカメラと比べると遙かに大きく、クリアです。
 また、35のブライトフレームは、単に四方の枠があるだけですが、35Sの方には近距離撮影用のパララックス補正マークも付いています。

★ストロボもあります

 今回手に入れた35Sは純正のストロボ付きでした。本体に比べると大きいですね。このあたりは時代を感じます。
 ローライ35シリーズ用のストロボは何種類もありますが、これは121BCという機種です。
 詳しいことは不明ですが、いちおう外光式オートのようです。正面の赤いスイッチをスライドさせると受光窓?が現れます。
 ヤフオクや加藤写真商会さんのページを見ていると、ストロボには121BCのほか、E15B、100XLC、134B、134REBなどがあります。違いがよくわかりません。E15Bには受光窓はないようです。それぞれのガイドナンバーも不明ですが、121BCの背後の指標によると、ISO400の場合、絞りは11になるようですから、サンパックのAuto140(ガイドナンバー14)よりは明るいです。ガイドナンバー20くらいでしょうか。

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